司法書士試験合格体験記 合格への長い道のり

中野直樹 様

私は、補助者をしながら司法書士試験を15回も受験してやっと合格出来ましたので、短期合格された方とは違い、短期合格の秘策を語ることは出来ません。その代わり中長期的に受験をされている方で、なかなか合格に手が届かない方へは、少しでも参考になるお話が出来ればと思いお話させて頂きます。まず、私は合格ライン(択一基準点クリア)になるまでにも10年ほど、合格ラインになってから5年ほどかかりました。5年目~10年目あたりは、「見たことはあるけどなぁ…。」という不確実な知識が多く、問題次第で出来が変わるという不安定な状況でした。10年目くらいからは、どんな問題であっても択一基準点はクリアできる状態にはなっていましたが、合格点にはあと少し届かないという状況でした。そんな時に出会ったのが木村先生でした。合格ライン(択一基準点クリア)になった要因は、新しい知識をただ知ることよりも各テーマの論点の理解と正確な知識の定着に専念したことだと思います。この正確な知識の定着には、木村先生がよく仰っている「根拠」がすごく役に立ちました。その根拠をルール化することにより比較的短時間で安定した点数が取れるようになりました。
① 問題の論点を思い出す② 各肢を回答する順番③ 文章を切って読む④ 親問題・各肢が正誤どちらを聞いているのか
択一基準点は十分クリアになった要因は、上記②に磨きをかけたことだと思います。キーワード探し→短い肢から検討→少しでも迷ったら無理やり回答せず次の肢を検討の順番を徹底したことにより、スピードが格段に上がりました。これにより記述に回す時間が増えたので、記述対策がしやすくなりました。記述については、令和1年の本試験で非常に悔しい思いをしました。特に不動産登記では、『聞かれている内容はわかっているのに、問いには答えていないので、点数がつかない』というものでした。この対策として、本試験特有の「答案作成に当たっての注意事項」「事実関係に関する補足」について過去問を何回も見直しました。時間にゆとりがないとここを冷静・正確に読むことが出来ないので、やはり記述にはある程度の時間は必要だと思いました。商業登記については、最後にするのでいつも時間が足りない状況でした。そこで、合格点クリアを常に意識して回答をするようにしました。
① 全体の把握(どの登記をするか、登記ができないものは何か)② 当該議案のみで決着つくものか否か判別③ 当該議案のみで決着つくものは、回答欄にすべて書く④ 時間次第で、どこまで書くか決める
正直、④は本試験の現場判断になるだろうけど、③まで出来れば勢いに乗るだろう!!と言い聞かせていました。こんな感じで、私は令和2年の本試験を乗り切りました。


木村先生とは


通常、講義時間内に終わらなければ、『あとは各自見ておいて下さい!!』という講師の方が多かったのですが、木村先生は『あと少し頑張りましょう!!』と言って最後まで講義を続けてくれます。とにかく気迫が伝わってきました。令和2年の本試験後自己採点をして合格の感触はあったのですが、自信まではなく「来年に向けてまた頑張ろう」とも「合格しているだろうから受験勉強終了」ともならないモヤモヤしている時、木村先生に相談すると「令和3年度合格講座がもうすぐ始まるから受けてみない‼合格していたら講座代金全額返金制度もあるし!!」と仰ってくれて、一気にモヤモヤが消え講義を受けることにしました。そのお陰で合格発表まであまり気にすることなく過ごすことが出来ました。やっぱり受講生のことを考えてくれている先生だなと改めて思いました。


ZOOM 講義(木村ゼミ)


令和2年は新型コロナの影響で、対面での講義が難しくなり ZOOM を使った初めての講義になり、不安はありましたが私にとっては、ZOOM 講義のメリットは色々とありました。


ZOOM 講義のメリット

① 対面での講義の時は、仕事終わりに教室まで行く時間がなく受講できなかったことが多々ありましたが、ZOOM講義になってからは、仕事終わりに主にオフィスで講義を受けることができ便利でした。② ZOOM 講義は、録画もしてくれているので欠席した際・講義をもう一度聞きなおしたい時にも再度講義を受けることができ有難かったです。③ ZOOM講義と録画講義の最大の違いである、講義終了後直接木村先生に質問ができる点は、後ほどメール等で質問し回答が返ってくるのと比べてはるかに理解度が UP しました。④ ZOOM 講義後の質問タイムには、ZOOM のメリットが潜んでいます。ZOOM 講義後の質問は、(原則)受講生全員が聞けるので、「そこ聞きたかった」とか「それってそうだったの」と受講生の質問がすごくいい勉強になったり、受講生の質問に自分なりに答えてみて「理解できている又は理解できていない」の自己判断も出来ました。⑤ 受講生同士の意見交換等も出来る点もあります。これは、本試験直前期の出来事ですが、木村先生が席を外した際に受講生同士が勉強の仕方や素朴な疑問を ZOOM を通して話が出来ました。受験生同士だからこそある不安等を話したり、それに共感したりできて、ZOOM を介したことにより気楽に話が出来た気がしました。
中長期的に受験勉強をしていると、勉強方法、模試・本試験での自分のやり方を変更することが難しかったりするかもしれませんが、知識はあるのに点数に結びつかない時は変更・修正するのは効果的だと思います。自分を変える勇気を持っていれば、いつでも飛躍的に合格に近づけるものと思っていますので、皆さんもチャレンジしてみてください